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CADデータとゲームエンジン

VR / ARコンテンツを生成するソフトウェアは既に多数登場している。なお、廉価なHMDではゲームエンジンのポリゴンデータを利用する仕組みがベースとなっているが、3D CADデータとゲームエンジン間のデータ変換についてはまだ課題が多い。

monoist.atmarkit.co.jp産業でのVR普及においては、大規模かつ詳細なデータを扱えることが求められるものの、それは技術的にもコスト的にもハードルが高い。2017年にはダッソーなどのCADベンダー側からVR関連機能についての発表があったが、これらは簡易なコンテンツ生成機能やレビュー連携機能にとどまっているのが現状である。

 

ゲームエンジンにおいても、CADデータとのダイレクト連携に対応するのはUnityのみで、それ以外で同様の機能を備えるゲームエンジンはまだ市場に登場していない。オートデスクが開発していたゲームエンジン「Stingray」は、FBXデータを仲介させることで3D CADデータもVR空間で扱えたが、2018年1月7日をもって販売と開発が終了している。

 

このような状況もふまえて、2018年以降では新たな3D CADデータのダイレクト変換ソフトの登場や、既存機能の改良が期待される。しかし、普及にあたっては、従来のシステムをベースに考えてきたCADユーザ側がまず変化しなければならない。