スーパーコンピューターを宇宙へ
SpaceXが8月14日に打ち上げたFalcon 9の貨物の中には、
演算能力の高いコンピューターが含まれている。
貨物は国際宇宙ステーション(ISS)へと運ばれる。
貨物に含まれているのは、HPEが販売しているスーパーコンピューター
「Spaceborne Computer」だ。このスーパーコンピューターは、一般的に
販売されているPCの30~100倍の処理能力を備えており、宇宙で得られた
さまざまな観測や実験のデータを、現地で処理するために使われる予定。
実際に宇宙飛行士が使用しているコンピューターは、地球上で一般人が
使っているものよりも数世代古いものである場合が多いとのこと。
このような状況になっているのは、過酷な環境でも確実に動作することを
確認してから打ち上げられているためだ。仮に最先端の機材の導入が
決められたとしても、地上で検証を行っているうちに、時代遅れなスペック
のものになってしまうことが避けられないという状況であるのだ。
そのため、現状では船内で処理ができず、ISSと地球を結ぶ無線回線で
大量のデータを送り、地上の科学者がそのデータを解析しており、
多くの通信帯域を消費してしまっている。
その状況を改善するために打ち上げられるのが、
今回のスーパーコンピューターなのだ。