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確率共鳴と遠距離物体認識技術

芝浦工業大学の伊東敏夫教授は、「確率共鳴」を用いて遠距離の物体を認識する技術を開発した。

iotnews.jp現在、自動運転技術における物体認識技術においては、レーザーレーダー(LiDAR:light detection and ranging)が主に用いられている。しかし、遠距離にある物に対する認識精度は低いという課題は依然として残されている。

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この課題は、「確率共鳴」という現象を利用することによって克服可能だ。なお、確率共鳴は、ザリガニが外敵や水流の動きを感知する際に用いられる現象である。

 

確率共鳴とは、信号にノイズを加えると、ある確率の下で信号が強まり検知能力が向上するという現象のことである。これを利用すると、LiDARの遠距離認識性能の改良や遠距離での反射点群密度の向上が可能となり、認識性能の改善できるという。